大日本水産伝習所第3回生講義録

講師:松原新之助(水産動物習性及びその漁法) 内村鑑三(魚類調査方法) 岡村金太郎(水産植物学藻類の部) 柁川温(水産製造法肥料の部)山本由方(漁労法) 栗黒小太郎(漁労法網具の部) 大塚右八郎(魚類剥製法) 黒野元生(水理学) 講師不明(魚油叢説) 講師不明/内村鑑三か?(魚類学棘鰭類) 講師不明(鮭魚人工接合手続書)

サイトの説明:当サイトには、明治23年から24年にかけて、大日本水産伝習所の講義を担当していた上記教官らによる11の講義内容が掲載されている。出典は第3回生(明治24年卒業)田付佳太郎による各講義の口述筆記である。現存するそのノートをスキャニングして掲載した。

(内容を見るには講義名をクリック)

教官講義科目
1松原新之助水産動物習性及びその漁法
2内村鑑三魚類調査方法
3栗黒小太郎漁労法網具の部
4柁川温水産製造法肥料の部
5岡村金太郎水産植物学藻類の部
6山本由方漁労法
7大塚右八郎魚類剥製法
8黒野元生水理学 
9講師不明/内村鑑三か?魚類学棘鰭類
10講師不明魚油叢説
11講師不明鮭魚人工接合手続書

口述筆記者 田付佳太郎について:佳太郎の家は代々松前藩の場所請負人として寿都(現北海道寿都郡寿都町)で鰊漁場を経営していた。明治維新によって松前藩が消滅し漁場の権利を失うが、明治新政府により「寿都郡第一漁業組合取締り」を依頼され、やがて「寿都郡漁業組合正取締役」となり、土地の代表的漁家として存続していたようだ。こうした時代と家庭環境の中で、佳太郎は小学校に通うため函館に居を移し、卒業後は東京の英学塾「同人社」で英語を学んでいる。ちょうどこの頃「大日本水産伝習所」が東京に創設され、明治23年に北海道庁の推薦を得て、3回生として入学したのである。卒業の際、農商務省から任官を勧められたというが、故郷の寿都に戻っている。昭和7年に遺族が佳太郎の「水産伝習所卒業記念」として、蔵書の中から専門書30冊を水産大学図書館に寄贈している。

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